ハナアブ分類

2017年10月14日 (土)

韓国のハラナガハナアブ族の論文

下記の論文が出版されている.
 
Chalcosyrphus frontalis  (Shiraki & Edashige, 1953)が,南米に分布するfrontalis (Curran, 1941)のhomonymということで,laterimaculatusという新名が与えられた.
 
2016年に日本産本属をまとめたが,気が付かなかった.
 
Curranの原記載も持っていたが,Planes frontalisという聞いたことが無い属で記載されていた.
 
Chalcosyrpus属は9種類と意外と少なく,日本と共通な種類も半数程度であった(日本は18種類).
 

Jeong, S.-H., Jung, J.-M., Han, H.-Y. 2017. A taxonomic review of Brachypalpus Macquart and Chalcosyrphus Curran (Insecta: Diptera: Syrphidae) in Korea. Journal of Asia-Pacific Entomology 20:1043–1061.

♂交尾器は全て写真である.
このくらい綺麗に解剖できれば写真でも良いかもしれない.
 
USNMのChalcosyrphus longs のHolotypeの写真が出ている.
 
この論文のように,韓国や中国の人の名前にハイフンが入ることが多い.
ネットで調べると,英語表記での発音の区切りのようだ.
 
日本でも,"純一"を"Junichi"と書くと"ジュニチ"と読まれてしまうので,"Jun-ichi"と区切るようなものなのだろう.

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2017年2月 7日 (火)

The Linnean Collections

新種記載でLinneが記載した標本を調べた際,このHPで画像が見られることを知った.

http://linnean-online.org/20576/

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2016年2月29日 (月)

ハナアブ各属の語源

別件で調査中に,ハナアブの属名の語源(Etymology)が書かれているpdfを見つけた.

オランダ語だが,google翻訳で結構意味が解る.

http://www.bestuivers.nl/Portals/5/Publicaties/zweefvliegen_hoofdstukken/Zweefvliegen_h08.pdf

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2016年2月10日 (水)

台湾の素木標本

URL変更のため,メモっておく

http://catalog.digitalarchives.tw/item/00/14/5a/10.html

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2008年3月27日 (木)

日本産ハナアブ科に関連する文献 2

LASKA P., PEREZ-BANON C., MAZANEK L., ROJO S., STAHLS G., MARCOS-GARCIA M.A., BICIK V. & DUSEK J., 2006. Taxonomy of the genera Scaeva, Simosyrphus and Ischiodon (Diptera: Syrphidae): Descriptions of immature stages and status of taxa. Eur. J. Entomol. 103(3): 637–655.

幼虫形態やDNA解析による近縁属の解析.

Scaeva属を2亜属を分け,Scaeva pyrastri Scaeva亜属とした.

極東ロシア~日本に産するScaeva komabensisには言及していないが,Dusek & Laska(1985)は腹部の黄色斑が斜行しない種類をS. selenitica group(= Subgenus Semiscaeva)としているので,Semiscaeva亜属になると思われる.

また,近縁のIschiodon属をSimosyrphus属のシノニムとした.

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2008年3月25日 (火)

日本産ハナアブ科に関連する文献

最近,老眼が進んだため,メガネを外さないと細かいことが出来なくなってきた;^_^)

当然,記憶力も衰えを見せ,文献なども忘れ易くなったので,メモを残すことにした.

PEREZ-BANON C. & MARCOS-GARCIA M.A., 2000. Description of the immature stages of Syritta flaviventris (Diptera: Syrphidae) and new data about the life history of European species of Syritta on Opuntia maxima. Eur. J. Entomol. 97(1): 131-136. 

Syritta pipiens幼虫の咽頭骨片の図.幼虫の後気門,蛹,呼吸角,の電子顕微鏡写真等.

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2008年2月13日 (水)

あまりにも価格設定が高いカタログ

先月,Pensoftから下記の本を購入した.

Flies (Diptera), Family Syrphidae, 1: The species-group taxa described by A.A. Stackelberg, Catalogue of the types in the collection of the Zoological Institute of the Russian Academy of Sciences, No. 6

Hdb, 28pp. Price EURO 26

ページ数の割りにあまりにも高額だったが,Hardbackと書かれていたので,写真でも載っていればと思ったが,予想通りに外れだった;^_^).

この本の場合は,HdbはHandbookを省略したのかもしれない(^_^;).

(他の本は,間違いなくHardback 堅表紙の本でした.)

極めつけは,INVOICEに同封されてきたパンフレットが総計40頁と,購入した本よりページ数が多かったことです(^^♪   

しかも,INVOICEが書留で,荷物が普通郵便でした(~_~;)

どうなってんですかね;^_^)

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2007年11月 5日 (月)

買っちゃいました;^_^)

 先日,悩んだ末にオーダーした"Finnish hoverflies and some species in adjacent countries"が届きました.

 スタンダードサービスでの発送で63.8Euroと高額でしたが,予想以上に早く到着しました.

Finnish_hoverflies01

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2007年10月 7日 (日)

タイプ標本

 私のような素人だと,偉い学者が書いた新種記載等の論文は,近縁種のタイプ標本等をしっかり調べたものだと思っていた.

 ところが,ハナアブを色々調べてみたところ,どうもタイプ標本とは全く別の種類を当てている種類が幾つか見つかった.最悪の場合,シノニム処置までされている.

 確かに,両種の原記載を見ると違いが無い.

 実は,原記載に書かれていない場所が,違っていたのだ.

 タイプ標本を借りてまで調べていないのは,国情等いくつかの理由があるようであるが,隣接した地域であるから当然分布しているはずとか,原記載に合致しているからという安直な理由も多い気がする.

 このような例は,他の双翅目でも時折あるらしい.

 困ったものだ・・・

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2007年10月 5日 (金)

図鑑(II)

 ハナアブの図鑑について,昨年発行されたコガネムシ上科図説のような図鑑を出そうという話が持ち上がっているが,図鑑発行までには高いハードルが残されている.

 コガネムシ上科は,複数の研究者により長年研究されてきており,分類的な問題が大分整理されており,標本等もかなり蓄積されていた.

 ハナアブ科は,松村松年と素木得一の2人によって研究されてきたが,1968年発行のFauna Japonica以降は,一部のグループを除いて分類的な検討が全くされていない.
また,日本を代表する昆虫学者が研究していたので,内容に対する批判が出来なかったのではないかと思われる.

最近,「はなあぶ」で色々と交尾器の図が出るようになったが,この点についての海外の評価は高いようである.特にクロハナアブCheilosiaについては,賞賛するとともに英文で再発表して欲しいと書かれたメールが届いたほどである.

  「はなあぶ」を読んでもらえば判るように,毎回1属ぐらいを再検討しているが,殆どの属で未記録種や未記載種が発見されている.

はっきり言って,私の手の届く範囲の標本でこの状態であるから,日本全国から標本を集めれば,さらに種類が増えると思われる.

 前回の図鑑の反省を踏まえ,新たなハナアブの図鑑では,日本産の属と種までの検索を付けたいと考えているが,このペースでは何年掛かるか見当がつかない.

また,和名だけが先行する未記載種の発表に対する批判もあり,この点についても悩んでいるが,現在全く余力と気力が無い.

どうも,私の中ではハナアブは満腹状態であり,ハナアブの標本撮影さえ億劫になってしまった.

困ったものである.

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